被害女優の訴え@「創」8月号

昨日のエントリーに脚注を入れていて、バッキーに個人情報晒しをされた被害女優の訴えが「創」先月号に掲載されていたのを思い出した。ここにも引用しておく(2ちゃんのバキスレからの孫引用、そのままだと表示が乱れるので適宜調整した)。


●被害女優が勇気を出して告発
 泣き寝入りせず一緒に闘う人を求めます



昨年の4月、ブローカーの岡本(仮名)から電話がかかってきました。もともと、
私はバッキービジュアルプランニングという会社で広報を担当していましたが、その
当時、岡本のことは知りませんでした。

「熟女もののAVに出演しませんか?」と岡本は言いました。

内容は普通に絡む程度とのこと。金銭的に苦しかった私は承諾しました。そのとき、
岡本は「バッキー」のことなど一言も言いませんでした。もしも、彼が一言でも
「バッキー」と言ってくれたら私は断っていたでしょう。バッキーが「普通に絡む程度
の撮影」なんかするわけなかったのだから。広報で働いていた私はバッキーの犯罪
体質をよく知っていました。そんな会社が嫌ですぐに辞めたのです。

実は、以前も、私はこのバッキーの件で雑誌の取材を受けたことがあります。その
とき、一部のネット上では、私が元バッキー広報ということもあり、「この女は被害者
ではなく、バッキーの手先として印象工作しているのでは?」という書き込みも
出回ったようです。

ですが、私は完全にバッキーという会社とは手を切っています。むしろ、会社の腐った体質のことを知ってしまった分、バッキーへの嫌悪感は、人一倍、強いかもしれません。


岡本が話したとおり、撮影は何事もなく進みました。実際、普通に絡むだけの撮影
でした。その点、私は運が良かったのかもしれません。バッキーの撮影で、乱暴を受け、身も心も潰された女性は数限りなくいますから。ですが、10月ごろから、私の周りで妙なことが起こるようになりました。見知らぬ人が私の後を付けてくる。郵便物が覗かれていた形跡もある。

「ストーカーだ!」

私はそう思いました。しかも、ストーカーは1人ではありませんでした。何人もの
人が私を追い回してくるようになったのです。なんで追いかけられているのか分かり
ませんでした。何の理由も思いつかなかったのです。

それがバッキーのビデオのせいだと知ったのはしばらく経ってからです。彼らは、
私が写真撮影しているときを見計らって、こっそりと私の名前や住所が分かるものを
撮っていたのです。

それが、ビデオの中で晒されている!

「観れば会える。住所本名個人情報完全公開」そんなパッケージの文字を見て唖然としてしまいました。

でも、通常なら考えられないことですが、バッキーのような陰湿な会社なら、
やりかねないことではありました。
 せめて、自宅に戻ったときぐらいは、ホッと一息つきたい。なのに、そのビデオが
発売されてから、私は、怯えて暮らすようになりました。ストレスで病気にもなりま
した。引っ越したいけれど、金銭的にも時間的にも引っ越すゆとりなんてない。

私はバッキーの最高責任者だった栗山氏を訴えることにしました。

もちろん、私を騙した岡本やその他の制作の人にも恨みはありますが、彼らは、
ただ上に命令されていたに過ぎません。それより、明らかに犯罪ビデオなのにそれを
売っていたメーカーが許せませんでした。あんなビデオ、普通は制作が作ったとしても
売るのを取り止めるはずです。それを販売するのかしないのか、その決断や責任は
栗山氏にあったことを私は知っています。今でも、この作品は一部で出回っているよう
ですが、それを回収しようともしません。

一度、私は、弁護士を通じて栗山氏と話しました。そしたら、「慰謝料を払うつもり
はない」とのことでした。

そこで、私は徹底的に闘うことにしたのです。ここで泣き寝入りだけはしたくあり
ませんでした。
 私と同じような被害に遭われた方も一緒に闘っていただければ心強いです。

裁判となると尻込みしてしまう人もいるかもしれません。ただでさえ個人情報を
晒されてしまったのに、これ以上、世間に顔を出したくない、と。ですが、弱気な私
たちを見て、陰でせせら笑っている人たちがいるのです。怒りは湧いてきませんか?

一人よりも二人、さらには、数人。今、この悪質なメーカーの被害に遭われた方を
募っているところです。 (談)
「創」2005年8月号、p.120)



「創」には被害女優(被害者の会)の連絡先は掲載されていない。
「創」編集部の連絡先 →創出版