『創』6月号記事

『創』6月号に猫屋陽平の記事が掲載されている。例によって署名は「芦屋樹」。去年6月から断続的に連載されている「関係者手記」の続編ではなく巻頭の時事コラム(見開き2ページ)で、タイトルは「鬼畜AV会社バッキー会長ついに初公判」。
要点をメモしておく(立ち読みしただけなので「 」部分も正確な引用ではない)。

  1. 栗山龍がついに逮捕されて裁判が始まったが『創』以外のメディアはどこも報道していない。これは警察が情報遮断しているためである。なぜ警察は情報遮断しているのか? その理由は次の機会に書く。(妙なところで引っ張るねえ。今は書けない特殊事情でもあるのか?)
  2. 3月27日の公判にはバッキービデオの被害者女優も傍聴に来ており、この女性と自分(猫屋)は被害者・加害者の関係だがある時期から連絡をとりあっている。証人出廷した加害者家族のことなど裁判の進行具合についても話し合ったりした云々。
    猫屋も3月27日公判の傍聴に行っていたのか?と疑問に思いつつ読み進むと、「自分は傍聴には行っていない。裁判の様子は関係者に尋ねて知った」。おいおい。
  3. 栗山龍・濱田太平洋両被告の4月17日の公判についての記述も、読み進むと「実は自分は傍聴していない、以上は人に聞いた話」とお断わり。そして裁判とは関係ない栗山龍と初めて会った頃の思い出話。おいおいおい。
  4. 4月21日の公判は猫屋本人が「久々に傍聴した」というのだが裁判に関する記述は無し。自分ももっと早くバッキーと関わっていたら今ごろY(矢野被告)のように柵の向こう側にいただろう云々という感想語りでおしまい。
  • 裁判に関する具体的な記述は全部伝聞
  • 記事タイトルは羊頭狗肉。栗山龍の“初公判”については一切書いてない(4月17日は初公判ではないし、それも伝聞と思い出話というお粗末なもの)。
  • 猫屋は「栗山龍氏」と「氏」を付けている。
  • 栗山龍は世間でもバッキー内部でも「会長」と呼ばれていたが(記事タイトルも「会長」になっている)、記事本文で猫屋は「バッキー社長」と表記している。誤記なのか意図的な表記なのかは不明*1


猫屋は『創』1月号でネットで公開された裁判レポートを盗用して自分が傍聴したかのような記事を書いていたわけだから、それに比べれば逐一「これは人に聞いた話」と断わりを入れている分、多少はマシになったと言うべきか。
関係者手記ならともかく、まともに取材していないこんな記事を時事コラム形式で載せるなんて編集部の恥だろう。そろそろまともなライターに執筆依頼してもらいたいものだ。

*1:バッキーの役員人事についてはバキ人物表に一覧表がある。